ジャンセン(JANTZEN)の理念や考えに基づき、そこから派生したライフスタイルに纏わる“ヒト・モノ・コト”にフォーカスしていく連載企画「JANTZEN COLUMN」。
第9回目・第10回目では、ジャンセンの故郷・ポートランドでも馴染み深いフード“ドーナツ”にちなんで、東京のドーナツアドレスを特集。行列のできる人気店やそれぞれのこだわりが詰まったドーナツショップを紹介します。次の休日は、気になるショップを経由した散歩計画を立ててみては?
お店の立地は、東京・代々木上原の住宅街。近所の家々と馴染むように、だけど凛とした佇まいで存在するドーナツショップが「haritts 上原店(ハリッツ 上原店)」。
その原点は、2006年4月にスタート。試行錯誤しながらコーヒーに合うお菓子としてドーナツの移動販売を始めた。徐々に人気が出てきて店舗となる物件を探していたところ、代々木上原の古い一軒家と出会い、上原店をオープンする運びに。
外観は趣のある日本家屋。入口の向かって左手側に取り付けられたクリアイエローの看板が目印。
元々の民家を生かした店内も味わいがあっていい。
一口食べたら心が安らいでほっとするような、シンプルでやさしい味わいのハリッツのドーナツはこの場所で作られて、この場所で販売されている。初めて店を訪れた時は“これがドーナツ屋さん?”と驚きを覚えるはず。でも、お店のドーナツを一口食べたらきっと納得。懐かしくも新しい、シンプルだけど奥深いハリッツのドーナツととてもよくマッチしていて、それが店舗内外にも充ちていることに気付かされる。また、周りにはお店やオフィスも多く、この街で働く人々のランチ需要があるため、手作りパンのサンドイッチも販売。人気店ゆえ、遠くから足を運ぶお客さんも多く行列も日常茶飯事。だけど、代々木上原の街で生活する人たちの心も大切にしている。
ハリッツでは、具材の違う数種類のドーナツを販売。成形と発酵のタイミングには特にこだわっているそう。材料はシンプルに、適切な販売価格とのバランスを見ながら選定。使用する具材は、ドーナツにおいて定番的なものから、同店にしかないようなものも日替わりで展開されている。今回は初めて訪れたらマストで選んで欲しい定番とハリッツならではの変わり種を含む6種をご紹介。
外せない一品。ハリッツの生地の風味、もちもち感を堪能するならまずはこれ。「プレーン」(¥200円)
チョコレートフレーバーではなく、カカオ。ビター&スイートな香りも楽しんで。「カカオプレーン」(¥200)
ドーナツといえば、シナモンフレーバーも欠かせない!「シナモンカレンズ」(¥240)
変わり種、何を選ぼうか迷ったらこれ。カカオ生地にホワイトチョコレートのまろやかさとラズベリーのフルーティーさがマッチ!「ホワイトラズベリー」(¥240)
あんぱん感覚で楽しめるドーナツ。味わいに立体感を感じさせる塩味のアクセントが◎。「塩あんこ」(¥270)
リングの中にクリーミーなクリームチーズが。ヨーグルトのようなマイルドな酸味があり、濃厚ながらもすっきりとした後味。「クリームチーズ」(¥290)
※全て税込み価格(取材時、2022年6月現在)
ドーナツの包みにはフレーバー名が捺印されている。複数種買った時も包みを開けなくても中身がわかる心配りが素敵。
他、スタッフに好評なのは、日替わりの「ごまはち」(ごまとハチミツのペーストが包まれている)。 また、人気の台湾系ドーナツも近々期間限定で再登場予定とのこと。
ドーナツだけでなくドリンクも様々にそろうハリッツでは、台湾系のティーメニューも。現在も販売中の台湾ミルクティと合わせて楽しんでみては。
シロップ入り台湾ミルクティ、手前からキャラメルをローストしたようなフレーバーの「炭焙烏龍茶」、金木犀やジャスミンなどの華やかな香りが楽しめる「清香烏龍茶」(アイス各¥480 /ホットでの提供もあり、各¥460)。※現在イートインは休止中。
haritts 上原店
住所:東京都渋谷区上原1-34-2
時間:10:00〜16:00(土・日曜 11:30〜)月・火曜定休
TEL:03-3466-0600
URL:http://haritts.com/home/
Instagram:@haritts_uehara
*支店として「haritts 小伝馬町店」も
昨年9月にオープンした「RACINES DONUT&ICE CREAM(ラシーヌ ドーナツアンドアイスクリーム)」は、朝食からディナーまで楽しめる、オールデイダイニング「RACINES AOYAMA(ラシーヌ アオヤマ)」に併設するドーナッツとアイスクリームのお店。ドーナツは、ラシーヌが携えるブーランジェリーとしてのパンを作る技術を生かして手掛けられている。店で扱うドーナツの生地は、大きく分けて次の3種類。発酵させた生地を使い、しっとりもっちりとした食感が楽しめる「ブリオッシュ」。シューと同じ製法で軽さを楽しめる「フレンチクルーラー」。外側はカリッと中はしっとりとした鉄板ドーナツ「オールドファッション」。これらを用い、それぞれ異なる味わいのドーナツに仕立てていく。
店舗では常時24〜25種類(内容はその時々で変わる)のドーナツを販売しており、基本的にレシピはその時々の食材ありきで考えられているため、仮に“いちごドーナツ”が人気でよく売れるから素材となるいちごを通年買う、ということはせず、旬のものやその時々で手に入る素材を使っている。収穫期に合わせて、その素材を使った期間限定のフレーバーがでることも。中でも近頃人気なのは「ふじかわレモン」「フランボワーズ」「クレームブリュレ」の3種。なお、同店PRの小野さんいわく、その日のラインナップ全種類からドーナツを選びたい人は、お昼前くらいの時間帯に来店すると比較的種類がそろっているとのこと。
ラシーヌ ドーナツアンドアイスクリームがある“ののあおやま”は、東京・表参道にある木々と草花に囲まれた憩いのスポット。グリーンを楽しみにお散歩がてらドーナツやアイスクリームを買いに行ってみては。
a.作りたてのドーナツとアイスクリーム、どちらも楽しめるって最高! b.店内の看板やグラフィックにも注目!オリジナルのテイクアウトボックスもオシャレ。 c.ラシーヌのドーナツは、見た目が華やかなものも多いからホームパーティーのテーブルを彩る一品としても重宝しそう。 d.フードロス問題に配慮し、B品やC品のフルーツを使って作られるジェラート。(ダブル¥480、トッピングしたワッフル¥120)
RACINES DONUT&ICE CREAM
住所:東京都港区北青山3-4-3 ののあおやま 1F
時間:9:00〜23:00 不定休
TEL:03-6384-5916
URL:https://donut-icecream.com
Instagram:@ racines_donutandicecream
下北沢の“個店街”・reload(リロード)内に店を構える「Universal Bakes Nicome(ユニバーサル ベイクス ニコメ)」。様々な文化や環境で育った世界中の人がこころの垣根なく楽しめることを目指し、ヴィーガン思考の人も、そうでない人も楽しめるドーナツにパン、焼き菓子を世田谷区代田にある本店とは異なるラインナップで展開している。
今回は、おすすめの品々の中から3種のドーナツ(もちろんすべてヴィーガン仕様)をピックアップ。上の写真手前から反時計回りに、瀬戸内レモンの果汁を使ったグレーズドにレモンピールがトッピングされたさわやかな味わいの「全粒粉ドーナツ レモングレーズド」(¥380)。小麦の香ばしい香りが口いっぱいに広がる「全粒粉ドーナツ 小麦ブラン」(¥340)。なお、前述の2品は共にふんわりとろける食感の“イーストドーナツ”という種類のもの。チョコレートと砕いたピスタチオ、柑橘チップスでデコレーションされたケーキのような佇まいの「グルテンフリーベイクドドーナツ チョコレート」(¥350)は、生地に白餡が練り込まれたしっとり食感の“ベイクドドーナツ(焼きドーナツ)”。作りたてのヴィーガンドーナツをリロード内のベンチで楽しむなら、お店自慢のソイラテと一緒に味わうのがおすすめ。
ドーナツにパン、ドリンクの他にも、セレクトされたリユーザブルなキッチン雑貨や、千葉県九十九里産のピーナッツペースト、岩手県石巻市で作られているメープルバターなど、同店と縁のある生産者さんによるこだわりのヴィーガンのグローサリーも販売。店頭に訪れた際には合わせて手に取ってみて。
a.このロゴが目印!ちなみに、世田谷区代田にある「Universal Bakes and Cafe(ユニバーサル ベイクス アンド カフェ)」の2号店となるお店なので「Universal Bakes 2」(2と書いてニコメと読む)。 b.ナチュラルなムードの漂う木目調の内装。ドーナツだけでなくパンも豊富。 c.ガラスケースの中に並ぶドーナツ。人気店につき、昼以降だと売り切れの品も。さまざまなラインナップから選びたい人は午前中の来店がおすすめ。 d.ケーキのようにデコレーションされたドーナツやかわいらしいマフィンも展開。
Universal Bakes Nicome
住所:東京都世田谷区北沢3-19-20 reload内2-10区画
時間: 8:30~18:00(火曜 10:00〜16:00 ※火曜はコーヒーショップ営業、焼き菓子とコーヒーメインの展開。通常焼き立てパンの販売はなし。)月曜定休
TEL:03-6407-1021
Instagram:@universalbakes_nicome
人気店のドーナツは手土産としても喜ばれること間違いなし。お散歩がてらゲットしたら、あの子の家に立ち寄って“ハッピーのお裾分け!”なんていうのも良さそう!
>>合わせて読みたい、東京ドーナツアドレス《前編》はこちらから
direction & photograph_Yume Takakura
illustration_INEMOUSE
edit & text_Ryoko Suzuki